モンテッソーリ教育ってなあに~其の四

今回は、幼児期にモンテッソーリ教育を受けた子どもたちの特徴について触れてみたいと思います。

最初に、これから紹介する各項目は、「お母さんの工夫~モンテッソーリ教育を手がかりとして」(相良敦子・田中昌子共著)から引用させて頂きます。

1)順序立てて物事を考えることができる

2)何をするにも、計画を立て、順序を踏んで着実に実行する

3)段取りが良い

4)先を見通すことができる

5)一から出発する

6)省略しない(ただし、急ぐときに、どこを省略すればよいかポイントが分かる)     

7)状況の読み取りが早く、機転がきく

8)わずかな差に気づき、道徳性が高い

9)一人でもたじろがない

10)礼儀正しい、本質に対して忠実

また、これらの特徴は脳科学的な見地からだと、前頭葉(前頭連合野)が育つことの意味と同じみたいです。

「幼児教育と脳」の著者である脳科学者・澤口俊之氏によると、幼児の脳教育の根幹は、

       ”人間らしく育てる、幸せになるように育てる”

ことのようです。

それはつまり、脳科学では「前頭連合野を育てる」ことだと言われています。

前頭連合野(前頭葉の前半部)は自己意識・自己制御をつかさどる部分であり、目的に向かって現在の自分をコントロールする目的志向性という重要な機能を持っています。

よって、前頭連合野を使うということは、自分の行動をコントロールし、周りの人に気を配り、集中して考え、未来を見通し、好奇心を発揮することでもあります。

こういった働きが、「人間らしさ」を作る、ひいては「幸せ」になるために重要なことだと考えられています。

結論として、

       ”モンテッソーリ教育は前頭葉を育てる”

という解釈が導き出されます。

 

私達大人にとって、子どもたちが人間らしく、そして幸せになるということは共通の願いだと個人的には思います。

モンテッソーリ教育は、それに対して何かしらの指針を与えてくれそうな気がします。

 

お母さんの工夫―モンテッソーリ教育を手がかりとして

お母さんの工夫―モンテッソーリ教育を手がかりとして

 
幼児教育と脳 (文春新書)

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