3歳から6歳までに必要な援助って!?
モンテッソーリ教育の視点から、幼児期の子どもたちに家庭でもできる援助(お仕事)とは何か、年齢別に紹介します。
今回は、3歳から6歳の日常生活の練習、感覚教育に注目してみます。
日常生活の練習
・通す
細かいビーズをテグスに通す、ビーズの指輪作り
・はめこむ
ジグソーパズル
・はさむ
クリップばさみ、竿ばさみ、ピンセットで豆をはさんであけ移す
・注ぐ
水を線まで注ぐ
・切る
はさみで長い直線、曲線、複雑な図形を切る、包丁で果物や野菜を切る
・貼る
複雑な図形ののり貼り
・線上歩行
・折る
布、折り紙、ちり紙などを線で折る、複雑なものを折る
・絞る
雑巾、布巾など絞る
・縫う
図形の縫い刺し、クロスステッチ、木綿針と糸を使った縫い物
・結ぶ
紐結び、蝶結び、風呂敷
・手順が多い仕事をする
洗濯、花の水切り、金属磨き、ごますり、動植物の世話など
感覚教育
・五感が一生でもっとも鋭敏になる時期
五感を独立させて刺激できるような工夫をする
・視覚
いろいろな平面図形、いろいろな立体図形を見せたり、触れさせたりする。幾何タンス、幾何学立体、構成三角形、二項式、三項式、色つき円柱
・触覚
いろいろな素材、布地合わせ、いろいろな温度、温覚筒、いろいろな重さ、重量板を体験し、同じものを合わせたり、分類したりする
・聴覚
音の強さ、雑音筒、音の高低、音感ベルを聞いて、同じものを合わせたり、段階づけたりする。外国語教育、音感教育はこの時期に始めると良い
・味覚と嗅覚
いろいろな味、味覚瓶、いろいろな匂い、嗅覚筒を体験し、言葉で表現したり、同じものを合わせたりする
*下線部はモンテッソーリ教具名
モンテッソーリ教育において、3歳から6歳は感覚、運動の敏感期と言われ、幼児期のなかでも特に注目される時期です。
また、この時期は脳の様々な神経回路の基本骨格が形成される大事な時期にあたります。
脳への入力は「五感」を通して行い、出力は「運動」を通して行われます。
良質な環境を整えるとは、この一連の過程をより多く経験できるような環境を与えてあげることだと言えます。
そのためにも、子ども自身が今どのような敏感期にいるのかを見分ける視点、知識を養うことが、大人の重要な役割だと考えられます。
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