続:3歳から6歳までに必要な援助って!?
モンテッソーリ教育の視点から、幼児期の子どもたちに家庭でもできる援助(お仕事)とは何か、年齢別に紹介します。
今回は、3歳から6歳の言語教育に注目してみます。
言語教育
3歳から4歳まで
・さらに語彙が豊富になり、思うことをかなり表現できるようになる
何でも子どもと話し合う、ことば遊び、指とことばを使う歌、ストーリーテリング、文字入りの絵カード合わせ
・文字への興味、1文字1文字を読める子もいる
ことばを言いながら手をたたく、音節遊び。50音表を壁にはっておく、50音の積み木、文字ならべ。文字を書くための準備として図形の枠に沿って線を描く、メタルインセッツ。字形を認識するためになぞる、砂文字板
・ことばと文字を結びつける
ことばを言って文字をならべる、単語ならべ。絵に合った文字をさがす、文字さがし
4歳から5歳まで
・話しことばはほぼ完成の域に達し、より高度な説明、表現、むずかしいことばなどを使えるようになる
しりとり、「あ」のつく言葉集め、なぞなぞ、早口ことば、助数詞の使い方、絵を見て説明する、劇遊び、詩の朗読や暗誦
・書きことばの爆発期、文字を書くことに熱中する
チョークと黒板、ホワイトマーカーとボードなどすぐ消せるものに書く、小さい黒板。マス目の紙に文字を書く、市松模様の紙
・話しことばを文字で表現する
濁音、半濁音、促音、長音、拗音、拗長音、拗促音などを教える。清音、濁音、半濁音の紹介、特殊音節の紹介
・単語や短文を読む
拾い読みからまとまって読めるようにする、物と名前カード、小さいバスケット、赤いカード遊び、封筒パズル
5歳から6歳まで
・文を書く
お手紙や日記を書く
・言語の仕組みに興味を持つ
品詞の機能、文章構成、文型
*下線部はモンテッソーリ教育の言語教育
幼児期の子どもは大人が気にも留めない微細な点まで、五感が働いています。
言語教育を行う上で大事なことの一つは、正しい発音やアクセントで子どもに分かりやすいように伝えてあげることです。
また子どもによって発達進度も異なるので、他の子どもとの比較や一般論に惑わされることなく、眼の前の子どもにしっかりと焦点を当て、観察し、ときには援助し、見守ってあげることが、幼児期の教育において重要なことだと思われます。
参考図書